基礎断熱?床下断熱?

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今年は台風が少ないと思っていましたが、一気にたくさんきましたね。

朝、TVに住宅が台風の被害に合われた方が出ていました。
お見舞い申し上げます。

被害状況のインタビューの中で、床下から風が入り屋根が宅内から吹き上げられて飛んで行ってしまった方がおられました。
建築基準法の構造計算では、風圧の検討で用いる数値は32m/s(姫路市の場合です。市町村で数値が違います。)ですが今回の台風など、最大瞬間風速は35m/s以上になる場合もあり、安全の検証をしてる数値より実際の風速の方が大きくなることもあります。(といっても基準法の強度がそんなにギリギリだとは思えないので、すぐに建物が崩壊することは少ないはず・・・)

ただ今回の床下からの吹き上げのお話は驚きました。

木造住宅の床下は、①床下断熱をして基礎に通気口を設ける場合、②基礎断熱にして通気口を設けない場合の2パターンがあります。
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弊社では1軒ずつ構造・断熱計画を行い設計を進めるのですが、1階の床の仕様についてはいつも悩むところなのです。
この辺の地域だと、木造系のハウスメーカーさんは①の床下断熱を標準採用されてるところが多いですが、アークは物件によりケースバイケースです。というか基礎断熱の方が多いです。

床下断熱とは1階の床下に断熱材を施工するので、すぐ下が外気と同じ条件になります。
基礎断熱は基礎の外周を断熱材で覆うので床下も宅内の同じように断熱材で囲われた暖かい(涼しい)環境になります。下にも室内空間がある、マンションの中間階の様なイメージです。
断熱材の性能や厚みによりますが、個人的には基礎断熱の方が床が暖かく感じる気がします。
東北や北海道などの寒さが厳しい地域では基礎断熱が主流のようです。

また、山のすぐ下で床下断熱の住宅を建てたときに、山の斜面を下ってきた水蒸気を含んだ冷たい空気が基礎パッキンの通気の穴から床下に入り、1階の暖かい床に触れて結露を起こし、バケツの水をこぼしたくらい濡れていた、という話を聞いたこともあります。

そして今回の台風の吹き上げの話を聞き、恐らく床断熱工法の住宅で床下の通気を確保していたために起こったのであろうと思い、基礎断熱の方がメリットが多いように感じました。

だたコンクリートは完全に乾くまで湿気を放出し続けます。
一般的には1~2年と言われていますが、鉄筋コンクリート造の住宅に住む弊社社長曰く5~6年は湿気が上がってくる、とのこと。
換気しない基礎断熱の場合、床下がそのような湿気た環境になると、土台などの床下の部材が湿気を含みカビたり、朽ちやすくなったりする恐れがあります。
基礎断熱にした場合でも、床下の換気は何かしら必要だと思います。

湿気るのを防ぐために1階の床に穴を開けて空気の通り道を作り、1階の換気(24時間換気)の排気で引っ張って換気する方法がありますが、防蟻処理で薬剤を使うと薬剤の混ざった空気が1階に上がってくることになり、アレルギーを引き起こす原因になることも考えられます。
私が今年なったのですが、今までアレルギーでなくても急にアレルギーの症状が起こることもあります。家にいるだけでアレルギー症状が起こるのは本当につらいです。

断熱材の仕様は、地域にあった仕様にすることが大切だと考えております。
高断熱をアピールポイントにされてる業者さんは「東北地方の仕様と一緒だから暖かいです!良いです!」と謳われてることもありますが、東北地方は寒さが厳しいですがシロアリの分布などはこちらの地域の方が多いので基礎の外側に断熱材を貼ると、シロアリが入って来やすくなります。
そもそも姫路などは東北地方ほど寒さが厳しくない地域なので、断熱材にそこまで予算をかけるより一定の断熱性能を確保して、その分ほかへ予算をまわすのも選択肢のひとつとして有りではないでしょうか。
家のどこに予算をどれだけかけるかは施主様のご意向が1番大切なので、断熱をしっかりしたいんです。という方ももちろんいらっしゃいます。

どの工法もメリット・デメリットがありますので、工法に加え断熱材の種類や厚み・納まり、換気の方法など、そのお家にとってどの方法がベストかを日々もんもんと考えています。